業界スコープ

写研SAPCOLと作業工程について

今回、写研出力機のオペを始める前に覚えておかなければならない事として
SAPCOL(サプコル。人によってはサプコールとも呼びます)について筆者なりの説明を
したいかと思います。
このSAPCOL写研が開発した日本語に強い組版言語の事を指します。
このSAPCOLの誕生の背景には文字を大量に毎日のように扱う新聞社向けに
軽く高速で文字組版を行うCTSシステムの開発を写研が新聞社が共同で
行った事から始まります。
このSAPCOLには様々な組版に必要な機能が含まれ、完全バッチによる
(ファンクション挿入による文字の変換や異級数との揃え処理等を指します)今日のDTPに大きな
影響を与えたのは事実であります。
ですが、CTSシステムのままでは価格が高く(億単位)一般の印刷会社が
求めることが出来ず、扱いにくいものであったのは事実です。
そこで写研ではこのCTSシステムを応用して一般的な組版や出版社ごとに
異なる組版規則(ハウスルールと云います)にも対応でき、より迅速に大量の文字を
処理するべくこのSAPCOLを開発したのであります。

レイアウトされた印画紙が完成するまでの工程を説明しますと、まずはヘッドを
作る事から始まります。
このヘッドにはデータ制御機能を使い、それぞれのハウスルールに基づいた記述があり、
ワープロ等で入力された文字データと合体し、(時にはサザンナ等のフルキーで入力
する場合もあり)
必要な箇所にファンクションを入れてレイアウト通りの組版を行い、
(これらの作業をコーディングと呼びます)データを完成させます。
※ワープロの場合はコンバータを経由して変換処理が加わります。

sp313.jpg    OASYS100FXL外観
写真左は写研製SAZANNA SP313
写真右は富士通OASYS100FX-L


このプロセスで完成したファイルはTXTデータと呼ばれます。

この完成したTXTデータをRETTON(リットン・組み処理専用コンピュータ)でスレーブ処理
(出力用データ処理)をするか、TXTデータをSAGOMES等の出力機で組み処理をして
校正紙を出力します。
gl621.jpg
写研製SAGOMES GL-621 普通紙プリンター
この機械には通常のTXTからの出力とスレーブデータ作成機能が備わっております。


校正紙に訂正が入った時はSAPCOLのルールでは赤字指令という処理を行い、
再校を行います。
※※筆者が勤めていた会社ではTXTデータを訂正の上で再組み処理をしておりました。

校了したデータは印画紙にレーザ光線で焼き付け、現像が行われて完成と
なります。

michis.jpg
写研製出力機Michi-S
この出力機はSAGOMESと同様に組み処理や
スレーブ処理機能が搭載されております 。


こういったプロセスで版下用の印画紙を作成していくわけでありますが、
このSAGOMESにしろMichiしろ筆者は散々泣かされたことを覚えて
おります。
それはと云いますと「処理速度の遅さ」です。
数千字程度でしたらすぐに出力が始まるのですが、小説などの本文等
1万字を超えたものになりますと1時間に1万字という処理速度が必要だった
事を覚えております。
ある方から聞いた話によりますと、これらの機械の組み処理の遅さは
8ビットマイコンに某社のオフコンBASICが使われていたとの事ですが、
この処理速度の遅さのおかげで残業だらけの状態になった事を覚えて
おります。
ですが、操作方法はBASICでしたので、筆者はよくGL-621のキーボードを
巧みに操って直接出力操作指令やスレーブ作成指令を入れて動かして
いたのも事実です。

後にモリサワのMK500システムやSMI EDIANの入力オペを担当する事には
なりましたが、この事が後に大きな開発に役立ったのは事実であります。

筆者はこのようにしてリョービの電算写植の入力や手動写植機を体験してきた
わけでありますが、メーカーが変われば扱いも変わるわけでありますが、
写研の組版の出来については関心させられたのは事実であります。



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2014/10/27(月) | 仕事/公務編 | トラックバック(0) | コメント(0)

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